年齢分画赤血球を用いると、網状赤血球に富む(若い)分画と網状赤血球に乏しい(古い)分画との反応性に応じて、温熱性自己抗体を2つの異なるカテゴリーに分類することが可能であった。 24人の患者の年齢分画赤血球に対する直接抗グロブリン試験(DAT)の強さから、19人(79%)が高齢の赤血球に優先的に反応するIgG暖かい自己抗体を持っていることが判明した。 この19人のうち7人(37%)では、網状赤血球濃縮赤血球分画を用いたDATは陰性であった。 24人の患者のうち5人(21%)は、若い赤血球にも古い赤血球にも優先的に反応しないIgG自己抗体を持っていた。 我々は、この温熱性自己抗体の反応パターンをII型と呼んでいる。 II型温熱自己抗体を持つ5人の患者はすべて重度の貧血であった。 一方、I型自己抗体の患者19人のうち6人は、検査時に貧血の臨床的証拠を認めず、11人は軽度から中等度の貧血であった。 さらに、I型温熱自己抗体を用いた今回の結果は、温熱自己抗体の血液型特異性に関して疑問を投げかけるものであった。 I型温熱自己抗体が認識する抗原はクリプト抗原である可能性がある。 Rh特異性あるいは相対的Rh特異性は、しばしば温熱自己抗体と関連するが、単に偶然の所見であるかもしれない
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